門祐輔 来年4月に予定される京都府知事選挙に京都民医連第二中央病院院長の門祐輔さん(53)が2日、立候補を表明しました。同日、京都市内のホテルで支援者らとともに会見し、「ひと・いのちが大切にされる府政をつくりたい」と訴えました。
 会見で門さんは、医療の現場で1人ひとりの命をどう救うかに懸命な努力をする中、保険証が取り上げられ、受診が手遅れになって命を落とす事例を経験し、「医師として口惜しい思い、矛盾を感じてきた。政治、制度の仕組みが原因であり、これを何とかしたい」と立候補を決意した理由を語りました。
 その上で、今の府政に求められるものとして、不十分な医療・介護制度、不安定雇用、高い教育費などを解決し、将来不安をなくすことが必要と強調。医師不足の解決や資格証明書発行の中止など命にかかわる問題を最優先に取り組むとのべ、「目標は、ひと・いのちが大切にされる府政。そのために必要なことは国にたいしてもしっかり要求していきたい」と訴えました。
 出馬を要請した森川明弁護士は、「医療、社会保障が崩壊していく中で、府民の命や暮らし、平和を守る運動の先頭に立つ人物として最適と確信している」とのべました。
 【略歴】もん・ゆうすけ 1955年、大阪市生まれ。京都大学医学部卒。国立循環器病センター内科脳血管部門、東京大学医学部リハビリテーション部、京都保健会右京病院リハビリテーション科、京都保健会綾部協立病院(現京都協立病院)医局長などを経て、03年より信和会京都民医連第二中央病院院長。日本リハビリテーション医学会専門医・指導責任者、同医学会近畿地方会幹事、日本神経学会神経内科専門医、日本内科学会認定内科専門医、日本脳卒中学会専門医、同学会評議員。著書に、「脳卒中リハビリテーション―早期リハからケアマナジメントまで」(共著)、「京都の介護現場から提言する―介護保険5年目の見直しに向けて」(共著)など。

 会見には門さんを支援するとして、中村和雄(弁護士)、中島晃(弁護士)、尾藤廣喜(弁護士)、後野節子(看護師)、足立明(医師、唐橋診療所所長)、岡田楯彦(医師、岡田医院院長)、尾崎望(医師、京都民医連会長)の各氏が同席しました。また、津田光夫(医師、医誠会診療所所長)、出口治男(弁護士)の各氏が支援者として紹介されました。