自動車部品製造会社「ジヤトコ」(京都市右京区)の「派遣切り」にあった元派遣社員らが同社に直接雇用を求めている問題で、同社は直接雇用を行わず、団体交渉や話し合いを拒否しています。元派遣労働者らが加入している「全日本造船機械労働組合三菱重工支部」は5日、同社に補助金を出している京都府に、同社が話し合いのテーブルに着くよう指導することを求め、要請しました。
 同労組は、京都府に対し、「『派遣切り』にあい、元派遣労働者たちの生活はギリギリです。京都府は、雇用確保の名目でジヤトコに3億6千万円もの補助金を出している。私たちとの話し合いにも応じようとしないジヤトコを指導してほしい」と訴えました。
 参加した元派遣労働者3人は、「なぜ違法な雇い方をした企業に何の罰則規定もないのか」「失業保険ももうすぐ切れるので、明日の生活もどうなるのか分からない」「補助金を出しているのなら、ジヤトコにものを言ってほしい」と訴えました。
 対応した京都府商工労働観光部の但馬幸伸行政課長らは、「直接指導することはできないが、このような要請があったことは伝える」と回答しました。
 要請には日本共産党の梅木紀秀、光永敦彦の両府議が参加しました。
 5月に「ジヤトコ」は京都労働局から雇用の安定を図るように指導を受けてましたが、直接雇用しないことを労働局に回答しています。