20090523-02.jpg 「非正規で働くなかまの全国交流集会IN京都」(非正規雇用労働者全国センター主催、京都総評が協力)の全体集会が23日、京都市左京区のみやこめっせで開かれ、非正規労働者の雇用の安定、賃金の改善などを訴えました。
 「非正規センター」代表で、全労連議長の大黒作治氏が開会のあいさつ。昨年末以降の「非正規切り」の中で、いすゞ自動車の非正規労働者たちが労働組合を作るなど、たくさんの非正規労働者が労働組合を結成してたたかいが広がってきた経過を報告し、「これまで官民が分断され、正規と非正規が分断されてきた中で、今は、力をあわせて運動することができています。全国で連帯し、人間らしく働くことのできる社会にするために、最後までたたかいましょう」と訴えました。
 神戸大学の二宮厚美教授が「『雇用破壊と貧困』の打開にむけて」と題して講演。二宮氏は、経済危機と雇用破壊を引き起こした原因として、サブプライムローンを起点にした過剰投機によるアメリカのバブルの崩壊と、小泉政権以降の非正規雇用労働者の拡大などによる格差・貧困化で国内消費が不振になったことを指摘。この間大企業は巨大な利益を上げながら「非正規切り」を行ってきたことを批判しました。雇用破壊の克服には、解雇規制と失業保険・失業扶助の充実、最低賃金の引き上げなどが必要と強調し、「一番大切なのは現役労働者と失業者の団結です。雇用破壊と貧困を打開するため、この集会をきっかけにして、団結を切り開いてほしい」と呼びかけました。
 京都総評の岩橋祐治議長が開催地あいさつし、京都で「派遣切り」にあった労働者が直接雇用にむけてたたかっていることなどを報告し、「非正規労働者のたたかいなしに、労働運動の発展はありえません。非正規労働者の雇用の安定、賃金改善に取り組むときです」と訴えました。
 全国各地から、「派遣切り」されながらたたかう労働者、不当な権利侵害とたたかう中国人研修生、生協労連でパート差別をなくすたたかいに取り組む京都の女性などが発言しました。
 集会後、参加者は「労働者派遣法は改正せんとあきません!」「パートの待遇は改善せんとあきません!」と声を上げながら京都市役所までパレードしました。