深泥池のカキツバタ 京都市北区の深泥池(ミドロガイケ)に自生する白花カキツバタが見ごろです。池周辺には住宅や病院があるにもかかわらず、氷河期からの水生動植物の宝庫で、1927年に植物群落が国の天然記念物(「深泥池水生植物群」、その後1988年、水生動物も含めた生物群集全体に対象を広げ「深泥池生物群集」に改称)に指定されました。約14万年前から浮いている島(夏季は浮かび上がり、冬季は沈んで冠水する「浮島」)周辺には北方系の植物のアゲスエ、ミツガシワ、カキツバタ、トキソウ、イヌノハナヒゲなどが4月から6、7月にかけて花を咲かせます。写真は白花カキツバタです。
 池の東側には最盛期の黄カキツバタが群生し、一面に黄色い花をたくさん咲かせていますが、深泥池の保存にとっては外来種でもあり困りものです。6月下旬頃になると浮島周辺の水面にはジュンサイやヒメコウホネなどが成育します。学術的にも貴重な自然を保護するために地元の人や研究者が調査研究とともに外来種の駆除を行い、保全に努めています。(仲野良典)