「壬生さんのカンデンデン」で親しまれ、京都三大狂言の一つと言われる壬生狂言が21日から京都市中京区の壬生寺で始まり、「炮烙(ほうらく)割り」や「桶取」、「土蜘蛛(つちぐも)」など5本演じられました。主催は壬生大念仏講。
 同狂言は鎌倉時代、仏法を曲にのせて庶民に説き広めて人気のあった円覚上人が多数の群集にわかりやすく教えを説くため、身ぶり手ぶりでの無言劇を行ったのが始まりとされています。
 同狂言の代表的演目の「炮烙割り」は、炮烙という素焼きの皿のような土鍋を、数百枚いっせいに割ることで有名。舞台前に並んだ炮烙が次々と舞台下に落ちて、ほこりを上げながら割れていく様子に観客も大きな拍手を送りました。
 割られた炮烙は2月の節分の時に奉納されたもの。一家全員の性別と名前が記載してあり、厄除開運が得られると言われています。
 5年前から毎年夫婦で見に来ている男性(60)は、「今回初めて炮烙を奉納し、楽しみにしていました。割る場面は迫力がある」と話していました。
 同狂言は29日まで毎日13時から17時半ごろまで行っています。