京都市西京区川島調子町で、既存建物を増改築し、葬儀場に転用する計画が進められています。05年11月に計画が発覚以降、周辺住民らは住宅地や小学校に近く、住環境を悪化させるとして反対運動に取り組んでいます。19日には住民ら386人が、昨年12月に行われた建築確認は京都市条例や建築基準法に違反しているとして、取り消しを求めて市建築審査会に審査請求しました。
 審査請求書では、同増改築計画の違法性について、○市建築基準条例に定める接道義務を満たしていない○建築基準法に定める構造耐力にかんする基準に適合するか審査がされていない―などと指摘。墓地や納骨堂、火葬場は、法律による規制や設置基準があり、交通量の多い道路や学校、住宅に接近した場所につくることが認められておらず、それらに類する葬儀場が住宅街の一画である同町内に建てられることは、「平穏な日常生活を送る権利が侵され、居住環境の重大な不利益をこうむる」としています。
 この日は住民約20人が代理人の中島晃弁護士らとともに市建築指導課を訪れ、審査請求書を提出しました。また、市にたいして耐震強度についての再検査を申し入れました。席上住民らは、説明会が開かれないまま2月初旬に着工したことについて、業者側への指導などを求めました。