学費ゼロネットと京都府学連は14日、京都市中京区の京都商工会議所で学費無償化を求める「学費ゼロ大集会」を開き、約200人が参加しました。
 高学費に苦しむ学生や保護者から実態が報告され、立命館大学薬学部の男子学生は「学費が年間233万円。これでも高すぎるのにさらに25万円の値上げが計画されています。借りる奨学金は720万円で返せるのか不安。学費をゼロにしてほしい」と訴えました。
 他に「家計を節約して学費を払うだけで精一杯。下の子が4年制大学に行きたいと言っても安心して学費を払ってやれない」(大学生の母親)、「お昼ご飯がおにぎり一つで過ごす友達がいる」(女子高校生)、「勉強を頑張って、学費が半分になる特待生を続けた。そうしないと学生を続けられなかった」(大学院生)と切実な発言が相次ぎました。
 京都橘大学の碓井敏正教授が「ゼロからわかる高学費の問題」と題して講演。日本は世界と比べても異常な高学費で、所得の格差が広がる中、教育の機会均等が守られていないことを指摘。学費無償化の世界の流れに逆行している日本の教育制度を批判し、「学生が連帯し、学費値下げを実現しよう」と訴えました。
 政党から、日本共産党のこくた恵二衆院議員があいさつしました。
 集会後は京都市内中心部を「学費が高すぎるぞ」「学費を値下げしよう」とアピールしながらウオークを行いました。


 集会では、同ネットが10月から集めた2302人分の学生実態アンケートの集計結果が発表されました。
 学費を「下げて欲しい」と回答したのは93%で、「据え置く」(2%)、無回答(5%)と、圧倒的多数の学生が学費値下げを望みました。
 高い学費で困っていることを問う項目では、過半数を超える学生が「親や兄弟姉妹に苦労をかけてつらい」(1336人)と答え、「服などを極力買わない」(840人)、「食費を削る」(828人)、「奨学金、授業料免除を受けている」(805人)と続きました。