京都古書研究会主催の秋の古本まつりが11月3日まで、左京区百萬遍の知恩寺境内で開催されています。京都古書組合の京都古書研究会の会員20店が「古本供養と青空古本市」と銘打っての古本祭で今年で32回目。
 同会代表の森下正巳さんは「一昨年の30回以来、古書店の原点にかえっての出発です。以前は組合数が減少しましたが最近はインターネット店などが参加し逆に増加しています。今回は戦後発行され100号で中止になった季刊誌『古書往来』を希望者に頒布します。今年もいろいろなイベントやらコーナーを設けていますので、充分楽しんでいただけるのでは」と話します。
 開店早々たくさんの古書を抱え込んでいるのは日本語史を研究している京大大学院の安原潔(仮名)さん。「春、夏の古本祭も欠かさず訪れています。さまざまな情報がインターネットで公開され検索することができますが、日本語の研究にはやっぱりこんな研究書が基本です。まだまだ欲しい本を探します。20冊は越えるでしょうね」と話しながら分厚い専門書に見入っていました。(仲野良典)


 チャリティーオークション・特選オークション・全集コーナーの他、本の病院、和綴本、資料製本、洋本やブックケースの修理、絵本や文庫本の改装コーナーなども開設されています。古書販売だけでなく見るだけ、触るだけでも楽しめる祭です。午前10時から午後5時まで。問い合わせは、TEL075・351・9663(三蜜堂書店)。会場TEL075・724・4310(会期中のみ)。