「京都・水と緑をまもる連絡会」は26日、京都市下京区のひと・まち・交流館京都で結成20周年講演会「世界の食糧危機と日本の農業を考える講演会」を開き、約30人が参加しました。
 京都大学大学院農学研究科の新山陽子教授が「食料供給、環境保全と日本農業の再生」と題して講演。新山氏は、ヨーロッパやアメリカでは、国による農家への直接所得保障により食料自給率が向上し、国際価格競争できていることを説明し、「日本は、農家へ最低限の直接支払(所得補償)をしなければ、食料自給率の向上や、国際価格と対抗するのは不可能」と述べました。また、大量に生み出されている残飯量を減らすなどの消費者意識の向上や、企業は利益追求のみでなく、生産者や労働者を守る社会的責任を果たすことの必要性などを強調しました。
 参加者から、日本の食料自給率の問題や、日本の農業問題について質問や意見が出されました。