「府民本位の新しい民主府政をつくる会」(民主府政の会)は8月30日、「淀川水系問題ウオッチング」を行い、国交省近畿地方整備局が進める淀川水系河川整備計画案に関連する、大戸川ダム建設予定地(滋賀県大津市)と天ケ瀬ダム(宇治市)を視察しました。
 ウオッチングには、京都や滋賀の住民団体、「明るい滋賀県政を作る会」、日本共産党京都府議団、滋賀県議団、大津、向日市、八幡市、大山崎町などの議員団、土木や地質学の研究者など36人が参加しました。
 大戸川ダム建設予定地では、400億円が投じられている県道の付け替え工事現場などを調査。節木三千代滋賀県議と前窪義由紀府議がダムの必要性について疑問が出されている状況を説明しました。
 その後、天ケ瀬ダムに移動。ダム本体直下に断層がある問題や周辺の地質問題について研究者の説明を受けました。
 特に毎秒1500トンの流量を確保するため「巨大トンネル」を建設する「天ケ瀬ダム再開発計画」が、地質上からも極めて危険であり、宇治川下流域の景観破壊、破堤の危険も招くことが厳しく指摘されました。
 参加者は引き続き、宇治の景勝地である「塔の島」に移動。宇治の市民団体から「整備計画」により京都府の貴重な景観として「レッドデーターブック」にも記載されている「亀石」などの景観が破壊され、観光にも大きな打撃を受けることが説明されました。
 参加者は最後に宇治市民会館に移動し、宇治川堤防の歴史や洪水に対する危険性を学習し交流を行ないました。参加者からは、「滋賀・京都の住民団体が協力して取り組んで問題がよくわかった」「桂川の改修などの問題も大きい」「整備計画の住民の声を反映させる大きな運動を」などの声が出されました。(桝井義行)