立命館大学平和ミュージアム(京都市北区)で開かれている「第28回平和のための京都の戦争展」で7日、大阪市立大学の林直道名誉教授が大阪商大事件について講演しました。主催は治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟京都府本部。
 大阪商大(現大阪市立大学)事件は1943から1945年、侵略戦争に反対し、平和と自由を求めた同大学教員や学生らを特別高等警察が治安維持法違反で検挙、投獄した弾圧事件。自らも検挙された林氏は120人の聴衆を前に事件の様子を詳しく述べるとともに、戦時統制下の学生生活や非公然反戦研究会での活動などを語りました。「私は幸い生き残りましたが、当時は少しの反戦活動をするのも命がけでした。戦後培われてきた平和と民主主義を崩さないように、さらに拡大していくというのが残されたものの使命だと思います」と述べました。