下村良之介 「反骨の画人」と呼ばれ、日本画の革新を求めた下村良之介(1922―98年)の遺作展が、京都市東山区の星野画廊で開かれています。
 京都国立近代美術館(同市左京区)で開かれている、没後10年記念回顧展と同時開催です。
 同画廊の星野桂三さんは、旧来の日本画に反旗を翻す下村の活動に注目し、20年来少しずつ作品を収集してきました。下村の生涯のテーマとなった「鳥」を紙粘土でレリーフ状にした作品群の1つ「善知鳥」、絵画「軍鶏」をはじめ、版画、陶芸などの作品が展示されています。
 星野さんは、下村作品の魅力を「確かな技術力と精神性が結合している。鳥の緊張感あふれる一連の作品から、ユーマラスなフクロウや猿の『やけもの』と称した陶芸まで、幅広い作品を生み出した豊かな人間性にひきつけられる」と話しています。
 8月31日まで。