地蔵祭 木津川市山城町の泉橋寺で23日、子どもの健やかな成長を願って地蔵祭が開かれました。
 天平12(740)年に行基が開祖した同寺には重要文化財の五輪塔や指定文化財山門と、高さ4.8メートルで日本一巨大な地蔵石仏(741年造立といわれている)があります。
 南側に流れる木津川は東大寺など奈良の巨大寺院建築の材木の津(寄せ場・港)だったところ。古老の話では大雨で川が氾濫して流され水死した木材作業員の供養のため、木津川中洲の厳石を刻んで造立したと言い伝えられています。
 同寺の住職の佐々木秀貴さんは「普段から地元の人たちはお地蔵さんにお参りしてます。泉橋寺の地蔵というより昔からの地元に住む人の地蔵さんで、子ども達の無事な成長と健康を願って毎年7月23日に祭が行われます。最近はこどもや孫が生まれたら提灯に名前を書いて地蔵さんの周りにぶら下げ、夕方から夜に灯します。屋台もたくさん出店されて喜んでもらってます」と言います。
 世話役の年輩の地元の男性のみなさんは「こどもが減ってはきているけれど、今日と来月23日の地蔵盆には結婚したわたしらの娘、息子が孫達をつれて帰ってくるのでたくさんのこども達で賑わうんです。ほんまに、こどもらがたんといると明るいし、いい雰囲気や」とニコニコ顔で語りあっています。(仲野良典)