大阪地裁は18日、原爆症認定近畿集団訴訟・第二次グループについてすでに厚労省が原爆症と認定した6人に加え、新たに4人を原爆症と認定する判決をくだしました。
 裁判所北門では、「勝訴」「厚生労働省10連敗、もうええかげんにせい!!」の旗出しがされると、待ち受けた支援者らから大きな拍手が起こりました。
 判決では、国・厚労省の機械的な認定方法を厳しく批判し、内部被曝など総合的に考慮して判断すべしとして、4月から実施されている新基準の積極認定に入っていない肝硬変、ガラスなどの体内異物、血小板減少症などの病気についても放射線の影響を認めました。
 京都の原告では、すでに認定されている丸岡真利子さん、大坪昭さん(故人・遺族提訴)、小迫嘉康さん(故人・遺族継承)のほかに寺山忠好さん(故人・遺族継承)、小林幸子さん(故人・遺族継承)が勝訴しました。
 長崎県大村市で被爆者の看護にあたり、救護被爆(3号被爆)した京都の森美子さんについて判決は、放射線による健康被害発生の可能性を認めるものでしたが、申請した病気が放射線によるものとは言えないとして棄却しました。勝訴には至りませんでしたが、救護被爆者に認定の道を開く大きな一歩となりました。
 ほかの原告とともに報告集会に参加した森美子さんは、「救護で被爆し亡くなった仲間や今も病気で苦しんでいる仲間のためにも引き下がれない」「控訴してたたかいます」と力強く語り弁護団、支援者から大きな拍手が沸き起こりました。(小杉功)