日本共産党京都府議団(新井進団長、11人)は24日、山田啓二知事に対し、「淀川水系整備計画案に関する緊急の申し入れ」を行いました。申し入れは、梅木紀秀、前窪義由紀両副団長が行い、神敏郎建設交通部長が応対しました。申し入れ全文は以下の通り。
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 6月20日、国土交通省近畿地方整備局は、諮問委員会である「淀川水系流域委員会」の意見を事実上無視し、4ダム(大戸川、丹生、天ヶ瀬再開発、川上)建設を推進する「淀川水系整備計画案」を決定し、関係知事の意見を求めるため、同日付で府県に送付した。
 今回の整備計画は、30年に亘って淀川水系の治水・利水・環境整備の方向を定めるものであり、1000万人を超える流域人口の暮らしと安全に直結するとともに、数千億円以上の公共事業をともなうものである。
 また、京都府は桂川、淀川、木津川の三川が流れ合流地点も抱えており、淀川水系整備計画は京都府の将来にとってきわめて重大な問題である。それだけに慎重な論議が求められ、流域委員会はダムの効果を含め、あらゆる角度からの論議を積み重ねる努力をされてきた。その経過を無視し「ダムありき」で整備計画案の提示を強行することは絶対に許されるものではない。
 よって知事におかれては、整備計画案の撤回を整備局に求めるとともに、下記の事項を厳守されるよう申し入れるものである。
   記
1 ダムを建設した場合の府負担金額や築堤などの代替措置費用など河川改修に関する全ての情報を明らかにすること
2 整備計画案に対して意見を表明する場合は、府議会に諮るとともに、府民からの意見聴取を行うこと