右翼団体の圧力による上映中止などが社会問題になったドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」が7月18日まで、京都市下京区の京都シネマで上映されています。100席の会場は連日、満員の盛況ぶり。見に来た動機を聞くと、異口同音に返ってきたのは、「問題になった映画だから」「ほんまに偏向しているのか見てみないと」。
 旧ソ連軍との戦闘体験を持つ大塚徳一さん(85)=京都市=は、「戦友とは靖国で会おうと誓い合い、私だけが生き残った。国のために死んだ者を首相が参拝してはいけないのか」と、涙で言葉を詰まらせ、田辺和歌子さん(78)=同市=は、「戦争で苦労して、英霊をたたえるのはおかしいのでしょうか」。思いつめた表情、切迫した声。「気軽に見に来たのではない」という思いを感じました。
 学生5人のグループは「靖国参拝をめぐって賛否両論、色んな人が出てきて、そんなに偏ってるとは思えなかった」。職場の友達という2人連れの女性(50代)は、「神社の前で日の丸を掲げて万歳と叫んだりする人たちが次々と出て、心底そう思ってやっているのか理解できなかった。靖国をめぐる事はむずかしいな」など様ざまな意見や感想がだされました。(詳細は、「週刊しんぶん京都民報」6月22日付号)