京都市教委が所管する旧同和関連施設の学習施設で、周辺小学校の倍以上の図書費で参考書や書籍を購入していることが22日の市議会文教委員会で分かりました。
 この施設は京都市北区の楽只(らくし)学習施設。06年度は155万円で1346冊を購入。同施設には、図書室や自習室があり、自習室用に京都府内の私立高校入試の過去問題集など参考書類約300冊を購入しています。周辺の楽只、鷹峯、紫野の各小学校の同年度の図書購入費はそれぞれ49万円、63万7000円、71万円でした。
 同様の学習施設は市内に14カ所あり、全施設の図書費は1637万円に上ります。同施設はかつては学習センターと呼ばれ、同和地域の児童・生徒らを対象に教員を動員した補習が行われていましたが、市民的な批判を受けて一般開放されました。その後補習も06年度で終了しています。
 委員会で、日本共産党の井坂博文議員は、「(図書費は)各小学校の倍になっている。これだけ予算を集中する必要があるのか。学校ごとに図書の充実が必要」と見直しを求めました。市教委側は、「利用の少ないところは見直しを考える」と答えました。