恒例の前進座初春特別公演が、京都市東山区の南座で開催され、新春らしい華やかで、歌舞伎の魅力たっぷりの舞台となっています。
 今回は、「こいつぁ春から縁起がいいわぇ」のせりふでおなじみの河竹黙阿弥の最高傑作、「三人吉三巴白浪」。藤川矢之輔の和尚吉三を始めとする三人の盗賊、吉三の大立ち回りが最大の見どころです。
 紙吹雪が舞う中、あでやかな赤の振袖姿の河原崎國太郎演じるお嬢吉三が、捕り手を軽やかな身のこなしで右に左にかわし、セリで舞台が上ったり下がったり、回転するなか、瀬川菊之丞のお坊吉三が屋根に登っての立ち回り。また珍しい両花道を使って、同時に役者が登場するなど、大仕掛けの見せ場に、会場からは盛んに掛け声や拍手がおこりました。
 22日まで。昼の部午前11時、夜の部が午後4時。問い合わせ先電話は劇団前進座京都営業所、075・561・6300。
 13日夜の部は、京都府日本共産党後援会が「新春観劇のつどい」として貸切ります。問い合わせ先電話は、同後援会075・212・5557。