盲・聾・養護学校の子どもが生活する寄宿舎の必要性を知らせようと保護者と教職員でつくる実行委員会が8日、「障害児学校・寄宿舎父母交流集会」を京都市中京区の京都アスニーで開き、73人が参加しました。
 寄宿舎は府内14校の障害児学校のうちの6校にしかなく、京都府が今後、寄宿舎の設置を考えないとしていることに対し、保護者らは寄宿舎の設置と誰でも入舎できるよう利用の改善を求めて、4年前から毎年交流集会を開催しています。
 今回は、卒業生と卒業生の保護者、教員がそれぞれの立場で寄宿舎の役割について語るシンポジウムを企画。府立聾学校の卒業生(22)は、「友達に思いが伝わらず喧嘩もしたが、コミュニケーションの力がついた」と話しました。保護者は、「寄宿舎生活を経験して、自己決定の力をつけてもらったことは大切だったと思う。行政にも必要性をわかってほしい」と発言。丹波養護学校の教員は、寄宿舎生活によって学部教育に相乗効果をもたらしたり、安定した生活が送れるようになった例を示し、子どもの成長に必要な教育施設であることを強調しました。