毎年12月、清水寺(京都市東山区)で貫主が「今年の漢字」を揮毫する姿が師走の風物詩となっていますが、漢字を公募する日本漢字能力検定協会(京都市下京区)が監修し、12年間を振り返る『12字の漢字が示す曲がり角の日本』がこのほど出版されました。
 1995年からスタート、干支にたとえると1回りした「今年の漢字」。世相や重大事件とあわせて紹介され、変貌する世界の中で日本が歩んだ時代が浮かび上がってくる本となっています。
 阪神淡路大震災、「地下鉄サリン事件が起こった年の「震」に始まり、続いて「食」、「倒」、「毒」と暗いイメージの字が並びます。2005年は「愛」、2006年は「命」と、日本が災害とたたかいながらも、大きな曲がり角を曲がったことを12の漢字が示しています。
 A4判、74ページ、1000円+税。問い合わせ先は、同協会TEL075・352・8308。