歌舞伎の東西名優が顔をそろえ、京都の冬を彩る「吉例顔見世興行」が、京都市東山区の南座で行われています。
 今年は、2代目中村錦之助の襲名披露もあり、連日華やかな舞台がくりひろげられています。
 午前の部では、歌舞伎18番「勧進帳」が見どころ。松本幸四郎の弁慶、坂田藤十郎の義経という豪華な配役に、富樫役の錦之助が登場すると、大向こうから「萬屋」の掛け声や、歓声がおこりました。
 夜の部の圧巻は、藤十郎が「喜寿記念」と銘打って踊る「京鹿子娘道成寺」です。
 同曲は女方舞踊の大曲で、喜寿(77歳)の藤十郎は、この年齢で踊りきった歌舞伎俳優の例はないといわれる中、白拍子花子の艶かな美しさ、切ない女の恋心を、しっとりと時にはリズミカルに踊りきり、歌舞伎ファンを魅了しました。
 この他にも、名台詞で有名な「河内山」や「寿曽我対面」などが並びます。
 26日まで。問い合わせ先は、TEL075・561・1155。