毎月行われている「えんむすびの地主祭」の今年最後のお祭が、清水寺境内にある地主神社で行われました。地主神社は清水八坂一帯の産土神(ウブスナカミ)で、元は地主権現と呼ばれており、創建は奈良時代以前と伝えられています。社殿は清水寺本堂と同じく1624~1644年(寛永年間)で徳川家光による再建。桃山様式の華麗な建造物で、本殿・拝殿・総門などは重要文化財で境内地とともに世界文化遺産にも登録されています。
 また京都最古のえんむすびの神様としても知られており、縁談、交通安全、学問受験、芸能上達、商売繁盛、長寿に家内安全ほか万(ヨロズ)のえんむすびが成就されるとのことで全国からの参拝者で平日もにぎわっています。特に、本殿前の「恋占いの石」(縄文時代から伝わるそうな)は恋の成就抜群で、目隠しをして石をさすって祈願する女子高校生などで石の頭はぴかぴかになるほど人気があります。しまい大国祭ではあの人への想いを綴った膨大な数の恋の願掛け絵馬のお払いなどが行われ、参拝者には平和と開運の「こづち守り」が授与されました。
「京中へ地主の桜や飛胡蝶」 (其角)(仲野良典)