琵琶湖畔の浜大津から瀬田川まで続く「なぎさ公園」にはいろいろな樹木が植えられていますが今は深紅に染まるモミジバフウ(紅葉葉楓)と卵形葉っぱが黄金色に染まったケヤキ(欅=槻)が素晴らしいです。大正時代に中北米から渡来したモミジバフウは可憐な小さな紅葉でなく10センチ前後の大きな掌状の葉柄で深い紅紫色をしています。湖畔道路のなぎさ道には背丈が高いモミジバフウと枝を広げるケヤキの並木が延々と続きます。河畔公園の岸辺には釣人、自転車道路でサイクリング、芝生いっぱいのベンチには昼休みの一時を過ごす人、ハイキングスタイルで散策する人やジョギングで汗をながす人、沖には小型の釣り船や大型遊覧船が行き交っています。京都の鴨川とはひと味違う美しい景観をもつくつろぎの場になっている秋深まる琵琶湖畔です。(仲野良典)