京田辺大住にある月読(ツキヨミ)神社境内で14日夜、大住隼人舞が演じられました。
 鹿児島県や熊本県など南九州地方の隼人族が7世紀ごろに畿内に移住し、その一つが大住(大隅の隼人→大住の隼人)に定住したと言われ、隼人舞は「毎年秋の収穫ごとに新穀を神々に捧げる舞」です。
 1971年(昭和46)に大住保存会が結成され500年ぶりに復活させました。映像や図解などの資料はなく「日本書紀」の記録や鹿児島県南部の伝承舞などから推定しての復元です。隼人舞はきわめて単純な動きの組み合わせの繰り返しで、大住隼人舞も6種類とも単純な動作で組み立てられています。
 保存会の近本允亮会長は「地元の中学生が夏休みに特に今年の暑いなかで一生懸命練習しての披露です」と話し、笛や太鼓演奏も出演者は全て地元中学生。年輩の保存会員は「田辺町の無形文化財第1号として指定されましたが、いかに単純な原型を伝承していくかが大事」ともいます。今年も写真のように元気な舞と笛太古演奏を繰り広げ地元からのたくさんの参観者から大きな拍手をうけました。(仲野良典)