1日から4日まで北野天満宮は五穀豊穣を感謝する秋季大祭のずいき祭。菅原道真没後、農業を営んだ家来が作物を神社に供えたのが起こりと伝えられています。
 ずいき御輿(ミコシ)は全部で8基あったらしいですが現在は1基のみ。地元「ずいき御輿保存会」が存続させています。赤と青の2種類の里芋の茎で御輿の屋根を葺き、四方の柱盈(チュウエイ)や纓絡(ヨウラク)などは全てカボチャ、トマト、ピーマンやレンコンなど野菜やユバなどで飾ります。四つの側面には野菜の葉や栗や新穀で趣向を凝らした造作のおとぎ話の人形が取り付けられています。
 今年の御輿正面は一寸法師、右側面が桃太郎、後ろ正面はピーターパン、左側面は御所蹴鞠。一方子供用のずいき御輿はカブト、クワガタや金太郎と浦島太郎などが造作され、素朴さがあって面白いです。
 ずいき御輿は御旅所(西大路通り上ノ下売西入る)に4日まで奉安されています。御旅所界隈にたくさんの出店が出て賑わっています。1日目が神幸祭で行列、御旅所で八乙女の「田舞」奉納、2日が同所で献茶祭、3日が保存会院の奉饌、クライマックスの4日が還幸祭。地元ではこの日は御旅所で還幸祭を盛大に祝い、午後にずいき御輿が本社に向けて巡行します。(仲野良典)