京都市西京区の桂坂地域に5階建てマンション(15メートル)建設計画が浮上し、10月には業者による開発許可申請の動きがあるもと、地元の住民らでつくる「桂坂マンション対策会議」は5日、京都市内で記者会見し、「桂坂の住民が築いてきた景観を破壊し、新景観条例の趣旨に反する計画は白紙撤回を」と訴えました。
 問題のマンション計画(建築主・株式会社日本エスコン、株式会社 さくら不動産)は、御陵大枝山町にある桂坂の中央部のロータリーの1角。桂坂一帯は第1種低層住宅専用地域で高さ規制は10メートルですが、この周辺だけは近隣商業地域で高さ15メートル(5階建て)までの建築規制となっています。
 地元自治会会長で同会会長の田中守氏や住民で同会のメンバーでもある坂本正寿弁護士らが「住民らは建築協定を締結し20年来、桂坂の緑豊かな自然と住環境の維持に努力をしてきた。そこに5階建てのマンションが建てば、景観や眺望が台無しになる。8月4日の説明会に600人の住民が参加し、5500筆の反対署名が集まっており、京都市や京都市議会に提出する」と述べました。また、「当該地が近隣商業地域となっているのは、住民の生活のための商業地とすることが趣旨で、マンションの建設のためではない」とし、「この地域に住宅を建設するなら第1種低層住宅専用地域の規制とすべきだ」としました。
 今後、開発許可や建築確認がおりるようであれば同会は行政訴訟を行い、裁判も視野にいれているとしました。