希代の悪法といわれる治安維持法ついて知ってもらおうと、ひと・まち交流館・京都(京都市下京区)で行われている「治安維持法特別展」に、26日までに約400人が見学に訪れました。主催は治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟京都府本部。
 同本部は、これまで「平和のための京都の戦争展」などで展示スペースを設けていましたが、治安維持法のみを取り上げて展示を行うのは今回が初めてのことです。
治安維持法適用第1号の京都学連事件や、京都で共産党を結成して逮捕・獄死した国領五一郎など、京都で起きた弾圧事件や弾圧に倒れた京都の人たちが中心に展示されています。
 来館して同展をたまたま知った龍谷大学の女子学生は、2時間ほど展示に見入り、「治安維持法は中学の教科書にも出てくる悪法だが、わずか数行でしか説明されていない。治安維持法について、『壁の外側では平穏な日常が過ぎていくのに対し、内側では悲惨な拷問が行われていた』といわれているが、今の日本もこのような状況に近づいていると思う」と感想を寄せました。
 展示は28日午後4時まで。(山手四郎)