「民主市政の会」第3回全体会議(2日)で、京都市長選に立候補を表明している中村和雄さんの推薦人の1人、尾藤廣喜弁護士が応援演説を行いました。尾藤さんの演説要旨を紹介します。
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 初めて選挙の応援演説に立ちます。私は選挙は嫌いなので、森川明さんの選挙の時も推薦人になりませんでしたが、中村さんだけは特別です。理由を2ついいます。
 水俣裁判で、中村さんは最も困難な仕事を担っていただきました。水俣の出身や病気を隠される方が多い中で、中村さんは、「被害回復のためには裁判しかない」と率先して、1軒ずつたずね歩き、原告の掘り起こしをされました。常に弱い者の立場にたって行動できる人だと思いました。
 人権課題を口にする人はいますが、中村さんは、家庭内でも完全平等に家事分担され、すべての点で貫いています。これは、立場が変わっても、強い者の意見があっても、自分の信念を貫ける人ということです。この2つで推薦を決めました。
 1つ注文があります。私は福祉の充実をライフワークにしています。北九州市では、餓死事件や孤独死が頻発しています。背景には、生活保護を受けようと市役所や福祉事務所に行っても、「水際作戦」といって追い返してしまうからです。保護を受けられても、毎日押しかけて、自立の見通しもないのに、辞退届けを書かせて保護を廃止する。先日亡くなった男性は、保護が廃止され、家の前の草を食べていたそうです。最後の言葉は「おにぎりたべたい」というものでした。
 貧困問題では、行政がどうあるかが大切です。市の取り組みで変わります。京都でも、山科で保護を打ち切られて亡くなった方や福祉事務所で追い返され、介護苦から母親を嘱託殺人した事件がありました。弱い者の立場にたってぜひとも京都市政を変えてもらいたい。貧困根絶をテーマに市政をただしてほしいと思います。