第30回科学的障害児教育の創造をめざす研究集会が28日と29日の二日間、京都市左京区の京都教育文化センターなどで「21世紀の新しい障害児教育の創造をめざして」をメインテーマに開催されました。主催は科学的障害児教育研究会。京都府下をはじめ大阪や滋賀県など近畿圏からも多くの参加者がありました。
 開会挨拶で藤本文朗会代表が「今年で30回目の節目。今日、障害児教育とは何かをあらためて考える時でもある」と述べました。
 福田洋子事務局長の基調報告では教育基本法改悪が強行され、その具体化の教育3法も強行されたが、これらが描き出す教育は、物言わぬ国民づくりで日本を戦争する国へと導いていく教育であり断じて認めることはできないと強調。また特別支援教育をめぐる動きと基本的なとらえ方なども提起されました。
 地球から戦争をなくす草の根の運動「グローバルピースキャンペーン」発起人のきくちゆみさんが「戦争やめられない国アメリカと憲法9条、そして平和省の可能性」、奈良教育大学の越野和之さんが「改悪教育基本法元年と特別支援教育」のテーマで各々講演しました。2日目は14分科会で30本近い現場からの実践レポートの報告と参加者全員による討論が行われます。今回はすべての子どもにひらかれた「教育上特別の支援」のできる教育の一つとして、また知的障害やADHDなど受け入れている高校での報告、討論する新しい分科会も設けられました。(仲野良典)