Top成宮まり子参院京都選挙区候補の「憲法・いのち訪問」 > 「らく相談室」主宰、全国障害者問題研究会副委員長、京障連事務局長 池添素さん(56)─〔7〕

「らく相談室」主宰、全国障害者問題研究会副委員長、京障連事務局長 池添素さん(56)─〔7〕

成宮まり子参院京都選挙区候補の「憲法・いのち訪問」

成宮まり子参院京都選挙区候補の「憲法・いのち訪問」

2007年06月21日 16:27

「らく相談室」主宰、全国障害者問題研究会副委員長、京障連事務局長 池添素さん(56)─〔7〕

連帯の力大きくする 成宮
子育ては“チーム”で 池添

 成宮 娘はこの春から保育園の4歳児クラスです。
 池添 子育て真っ最中ですね。
 成宮 池添さんが「らく相談室」で子育てや子どもの発達にかかわる相談活動をされて13年目になられますね。最近の相談の傾向はどうですか?
 池添 「幼稚園のお受験をしたいがよい塾はあるか」とか、「小学校受験までどうしよう」なども多いですよ。
 成宮 えー。先日、私も0、1歳児のママたちから、「幼稚園受験に向けてビシバシやったら大人になった時に正社員になれて楽ができると思うがどうでしょう?」と聞かれてびっくりしました。
 池添 習い事の低年齢化に見られるように、周りの育児情報にあおられて、「子どものためにあれもこれもやらなきゃ」と親は追いつめられています。それが昔とは違った子育ての大変さになっていると思います。
 成宮 「勝ち組」「負け組」といわれて、親はわが子が「格差社会」で困らないようにと考えるうち、自ら知らず知らず、“子育て”競争を強いられているんですね。
 池添 そうです。わずか6歳で人生のゴールかのように決めつける教育は間違っていると思いますよ。子どもは思い通りにはなりません。そうすると子どもを怒るとか、愛せないとか、悪循環に陥り、悩んでしまいます。
 成宮 競争をあおる政治の責任は大きいです。
 池添 私、最近、子育ては“チーム”でと強調しています。チームにかかわるメンバー、おばあちゃんや先生、サポートが必要な子どもなら医者や専門家など多いほど安心ですよと。
 成宮 “チーム”でとはすてきな視点ですね。子育てだけでなく、社会のあらゆる分野に通じると思います。自己責任で分断する「構造改革」に対し、チームで人と人の連帯の力を大きくしたいですね。

“子ども基本法”つくって 池添
応益負担は権利条約違反 成宮

 成宮 ところで、障害者運動でもお忙しい日々ですね。「障害者自立支援法」の集中審議(06年12月、衆院厚生労働員会)では参考人として意見陳述に立たれましたね。
 池添 サービスが一割負担となり、障害児施設では、利用料、給食費のほか、医療費が実費負担となりました。京都はまだ減免がありますが、奈良だと1日の給食費が600円、20日通うと1万2000円です。
 成宮 障害を持つ子どもたちへの影響で一番心配なことは何ですか。
 池添 乳幼児段階で医療や療育が経済的理由で受けさせられないということです。今、わが子に療育を受けさせている親は、子どもの発達に良いとわかっているからお金を払ってでも通わせたいと思います。でも、これからという親にとっては、負担額が判断の基準にもなりかねません。
 成宮 ちょっとギョッとします。親の経済力で子どもの発達をうながせるかどうかを考えなくてはいけないなんて。
 池添 療育の基本は遊びや生活ですが、ここで発達していく我が子の姿に励まされ、親も子どもと一緒に人生の新しい一歩を踏み出します。ですから早く療育を受けられることが大事だと思います。
 成宮 「子どもの権利条約」には「特別なケアへの権利」(第23条)がうたわれています。そこで、応益負担はこれに違反すると言われてますよね。
 池添 そうです。障害のある子どもが生きていくのに必要だから利用せざるを得ないサービスに、「利用するんだから、お金を払うのは当然だ」という政府の考えは、子どもの発達する権利を考えていないのと同じです。国連に障害児の声、実態を届ける運動を新たに始めました。成宮さんには、ぜひ、国会で権利を保障する“子ども基本法”をつくってほしいです。
 成宮 どの子も人間として大切にされる政治への転換をめざし、願いを届けたいです。


いけぞえ・もと: 1950年京都市生まれ。平安女学院短期大学卒業後、京都市職員を経て、94年「らく相談室」開設。現在、「らく相談室」主宰、全国障害者問題研究会副委員長、京障連事務局長、「障害乳幼児の療育に応益負担を持ち込ませない会」事務局長。主な著書『障害のある子どもの安心子育てブック』(全障研)、『笑顔で向きあって』(かもがわ出版)他。

写真
池添さん(左)と語り合う成宮さん