生活保護母子加算減額は違憲と訴える「生存権裁判」(06年7月提訴)原告 辰井絹恵さん(44)─〔8〕
食費まで削る生活おかしい 辰井
成宮 保護費削減は違憲と声を上げられた「生存権裁判」の口頭弁論は第4回を終えられたんですね。
辰井 「私らがついてるよ」と多くの人に支えられているおかげで、がんばることができます。
成宮 ひとり親生活保護世帯に上乗せされる「母子加算」を受けているのは全国で9万1000世帯、京都市で3598世帯です。しかし、16歳~18歳の子どもがいる家庭は来月で廃止、15歳以下の家庭についても09年度で全廃されます。本当に冷たい仕打ちです。
辰井 加算が2万円程あった頃は、月に1度、ファストフードで息子と一緒に食事するのが楽しみでしたが、それもできなくなりました。この家計簿を見てください。今、食費や被服費などに当てるお金は月6万円足らずなんです。
成宮 まぁ、子どもさんは食べ盛りですし、友達づきあいもあるでしょうに。
辰井 息子は1回の食事でご飯を2合食べます。昨年買って小さくなったズボン2本を順番にはいています。散髪に行くのも1年に1~2回くらいでしょうか。
成宮 映画を見たり、コンサートを聞きに行ったり、スポーツを楽しんだりできる生活が必要です。憲法25条に書かれた「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」が保障されなくてはいけません。
辰井 食費まで削らなくてはいけないという生活はおかしいですよね。
成宮 ひとり親家庭は私の周りにも多いですが、生活保護を受けていることすら言いにくい状況がありますものね。
子の人生貧困でゆがめるな 成宮
辰井 病気になりたくてなるわけではなし、生活保護の受給はだれにでもあり得ることですし、経済格差が子どもの人生を狭めてはならないと思ったんです。それには加算があって何とか生活できる水準なんだということをだれかが言わなくてはと。
成宮 その勇気に励まされます。政府は母子加算の廃止と児童扶養手当の半減で2500億円の予算削減をし、大資産家向けの証券優遇税制の温存など、大企業には1兆7000億円の大減税をしようとしています。格差と貧困はひどくなるばかりです。
辰井 弱いものいじめですね。
成宮 日本の貧困の問題は、OECD(経済協力開発機構)の調査でも指摘され、諸外国と比べて母子家庭の子どもの貧困がとりわけ大きな問題だといわれています。
辰井 そうなんですか。行政から、加算廃止の理由を「15歳になれば働ける」と説明されました。これから教育費の負担が大きくなる時期なのに、と納得いきませんでした。母子家庭の子はすぐに働けといわれているようで、怒りを感じました。これは国際的にも指摘されているんですね。
成宮 「格差と貧困」が子どもの人生を狭めるなんて耐えられません。本来は政府が、生活保護も受けられずにワーキングプアといわれる世帯の水準を上げなくてはいけないんです。
辰井 ぜひ、お願いします。裁判では、声を上げれないでいる多くの人の分もまだまだがんばるつもりです。生活が苦しいのは変わりませんが、1度ならず命を絶とうと考えたことを振り返ると、裁判に「生存権」とあるとおり、生きていて良かったと実感しているんです。
成宮 私を参院議員に押し上げて下さい。そして国会にこの家計簿を持っていかせてくださいね。子どもたちに格差と貧困の連鎖のない未来を手渡せるよう追及します。裁判と選挙での勝利にむけ、がんばりましょう。
写真
辰井さん(右)の家計簿を手に憲法で保障する生活の実現に奮闘の約束をする成宮さん


「上級問題・其の二」をupしました!










QRコードは、対応カメラ付きの携帯電話でご利用ください。QRコードが利用できない方は、http://www.kyoto-minpo.net/を直接打ちこむか、