「駆け込み申請で高さ20メートルの壁のようなマンションが建つなんて」「みんなが守ってきた住環境破壊ノー」。京都市中京区竹屋町下ル亀屋町の住民らが、「新景観条例」の9月1日実施を前にした駆け込みマンション建設計画に反対し、15メートルへの高さ引き下げで住環境を守ろうと運動を展開中です。
 問題になっている計画は釜座通りに面して、新「条例」基準の15メートルを超える20メートルのマンションを建設するもので、2軒の民家の真後ろに、7階建の建物が壁となってたちはだかることになります。
 住民らは162人分の署名を集めて5月、行政指導を求める市議会請願を提出しました。運動の代表を務める、町内会前会長の村主耿介さん(78)は、「住環境を壊さないため、高さ20メートルの建物はこの辺りの釜座通沿いには1つもない。住民の暗黙のルールはおかまいなしや。駆け込み申請で、突然更地の工事を始めるやり方もひどい」と怒ります。
 自宅の真裏がマンションとなる男性(78)は、「自宅の窓とマンションのベランダが目と鼻の先になる。プライバシー、防犯の配慮は何もない」と言います。釜座通をはさんだ向かいのマンションの所有者で、同町内会長の妻も、「私らは高さはもとより、隣家と間に、駐車場を設け圧迫感を少なくするなどしました。基準に合っていれば何をしても良いとの態度は許せない」と語ります。
 住民らは、建築主との粘り強い交渉など、今後も運動を強化していくと語っています。