〔12〕人身売買問題で被害者保護を要求
05年刑法改正で加害者処罰強化
「人身売買受け入れ大国」と批判された日本政府は05年6月、根絶に向けて刑法と入管法を一部改正しました。井上議員は、人身売買禁止ネットワーク(JNATIP)と協力しながら、被害者保護のための体制整備などを求めてきました。
質問趣意書提出法務委員会追及
米国務省が毎年発表している人身売買報告書の04年版で、日本は人身売買を防ぐための法整備や被害者保護が基準を満たしていないとして、「監視対象国」に分類されました(06年版で改善)。日本の刑法では、人身売買を禁止・処罰する規定がないうえ、海外から送り込まれた女性ら人身売買の「被害者」が、不法滞在や売春などの「犯罪者」として逮捕・強制退去させられるなどの問題がありました。
井上議員は、同報告書の発表を受けて、人身売買の実態認識や対策、法整備の検討状況などをただした質問主意書を提出(04年6月15日)。法務委員会でも被害者の保護・救済の体制整備を繰り返しとりあげ、被害者を受け入れる民間シェルターへの公的助成、社会復帰のためのステップハウス等の整備などを求めました(04年11月、05年4月の参院法務委員会)。
「人身取引被害者保護法案」を提案
さらに05年4月には、国と地方自治体の責務の明確化やNGO支援へ婦人相談所の体制強化を柱とした「人身取引被害者保護法案」を社民党とともに提案しました。
刑法改正で人身売買を禁止する罰則規定が新設され、入管法の改正で被害者に一時的に在留特別許可を付与されるなど一定の改善がなされました。
性産業の需要抑制を急いで
人身売買禁止ネットワーク共同代表・吉田容子弁護士の話
人身売買の被害は、女性や子どもを中心に世界で毎年少なくとも60~80万人あるといわれています。日本は、性産業や3K労働など大きな受け入れ市場とともに、加害者、被害者双方についての法制度の不備などから“人身売買天国”ともいうべき社会に陥っています。
今回の刑法改正では、加害者処罰が明確にされましたが、被害者は法的には依然として刑事処罰と強制退去の対象であり、被害者であるかどうかの判断も警察と入国管理局に委ねられるなど、保護・支援の面では課題が残ります。
同時に問題なのは、「10兆円産業」といわれる性産業の膨大な需要があることです。一定の法整備がされた中で、この需要抑制は人身売買受入国である日本の責任であり、解決しなければならない課題です。


「上級問題・其の二」をupしました!










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