「寺西さんの裁判勝利を祝うつどい」(同実行委員会主催)が15日夜、京都市下京区内のホテルで行われ、弁護団や裁判を支援した関係者ら113人が参加しました。
 裁判は、そば店店長だった寺西彰さん(当時49歳)が「過労自殺」したのは会社側の責任として、寺西笑子さんら遺族が経営会社を相手取り、損害賠償を求めたもの。05年3月、京都地裁は会社側の全面責任を認める勝利判決を下し、昨年6月に大阪高裁で勝利和解が成立しました。
 つどいで笑子さんは、夫・彰さんの労災認定後、「企業に責任をきちんと取らせたい。裁判はあだ討ち」と決意してのぞんだ裁判闘争を振り返り、「夫から『ようやった』との及第点を信じて原告を卒業します。これからも過労死のない社会の実現をめざして、できることを精一杯していこうと思います。長い間のご支援本当にありがとうございました」とあいさつしました。
 京都職対連の寺内寿会長は、裁判勝利は寺西さん家族と労働組合の仲間、医師・弁護団の〝トライアングル〟が切り開いたものとのべ、「働くものの命と健康を守る全国のたたかいに大きな激励を与える」と話し、弁護団の村山晃弁護士は、「過労自殺」を100%会社側の責任と断じた京都地裁判決を画期的と評価し、「今後のたたかいの理論的、精神的より所になる」とのべました。笑子さんからは、弁護団の村山、岩城穰、佐藤克昭、浅野則明の各弁護士、意見書を書いた精神科医の遠山照彦さんに花束とメッセージが送られました。