05年11月に京都市内で行われた内閣府と京都市教委共催のタウンミーティング(TM)で、不正抽選があった問題で22日、意図的に落選させられ、精神的苦痛を被ったとして蒔田直子さん(52)=左京区=ら4人が国と京都市を相手取り損害賠償を求めて京都地裁に提訴しました。
 蒔田さんのほか、蒔田さんと関係があるとして落選させられた男性と不正抽選の巻き添えで落選した2人の計4人が、思想・信条の自由やプライバシー権を侵害されたとして、1人当たり200万円の慰謝料を求めています。
 訴状によると、市教委は蒔田さんについて、「(市教委の過去のイベントで)会場内でプラカードを上げたり、指名されなくても大声を発するなどしたため警察まで動員して退場させた」との事実に反する報告を行い、同TMに参加させないよう内閣府に要請。内閣府は参加を阻止するために蒔田さんらの応募受付番号の末尾の数字を落選予定数字の中に入れ、作為的に落選させたとしています。
 提訴後の会見で蒔田さんは、「異なる意見を持つことを理由に排除することは許されない。市教委は謝罪しない不誠実な対応を続けており、自分の個人情報がどう扱われたのかも含めて事実を知りたい」と話しました。