京都府中小企業技術センターが18日まとめた、府内主要業界の景気動向(06年10月─12月期)では、全体的に好調としながらも、大型倒産や原料高の影響を受けて、繊維染色や建設業など格差が開く状況となっています。 電子部品、機械金属等の業種が高稼働を続け景気をリードする一方で、繊維染色は大型倒産の影響から沈滞、建設業等は公共投資の減少と競争激化で厳しい状況。特に、昨年8月末の小売最大手「たけうち」の倒産を受けて丹後織物は、06年12月期の白生地生産量が前年同期比で73.2%となり、秋冬の需要期にもかかわらず3期連続で減産率20%超。年間生産量も91万2027反(前年比86.2%)と100万反を割り込み、在庫過多による仕入れ抑制と消費者の和装不信払拭に時間を要するとの見方から「早々の市況回復は望めないとの声が大半」としています。
 同センターでは、「多くの中小企業においては景気の恩恵を受けているとは言いがたい状況が続いている」と分析しています。