茶道・表千家の初釜が10日から表千家(京都市上京区)で開かれました。14日まで催され、千宗左家元が約1500人の客人に直接お手前を披露します。
 2代少庵が、聚楽第にあった利休の書院を写して建てたとされる茶室「残月亭」などで行われました。床には利休切腹後、会津に落ち延びていた少庵の上洛を許した徳川家康と合津領主蒲生氏郷(がもううじさと)連名の書状「少庵召出状」や、3代元伯筆の「春入千林処々鶯」が掛けられていたほか、道具として4代江岑が紀州藩藩主徳川家宣から授かった茶碗(道入作)や6代原叟作の茶杓(銘「猪ノ子」)などが使われるなど、表千家の歴史をしのぶ品が揃(そろ)えられました。
 結び柳(むすびやなぎ)が飾られ正月らしい雰囲気のなか、1席では裏千家千宗室家元、武者小路家千宗守家元、薮内家の薮内紹由若宗匠、2席では千家ゆかりの臨済宗大徳寺派の高田明甫管長が参加しました。(写真左から宗左家元、宗室家元、宗守家元、紹由若宗匠、右端が「少庵召出状」)