能、狂言と新たにこしらえた文楽人形との共演による「きりしとほろ上人伝」が京都芸術センター講堂で27日から30日まで上演されます。
 狂言回しの文体で書かれた芥川龍之介のキリシタン物「きりしとほろ上人伝」を劇作家の右来左往氏が現代口語で脚本化。茂山あきら氏が演出します。
 主役である身の丈3丈(約9㍍)の心根やさしい大男を演じるのは、能楽シテ方観世流の大江信行(前半2日)、能楽狂言方大蔵流の茂山童司(後半2日)の2人。能と狂言の表現の違いとともに、主役の性格を朴訥(ぼくとつ)としたタイプとその逆に設定して、それぞれの役者の工夫が見どころです。
 演奏は女流義太夫で人間国宝の竹本駒之助、女流義太夫三味の鶴澤津賀寿。舞台美術にはLED(発光ダイオード)や映像などの先進技術を用います。
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 27・28日=大江信行、29・30日=茂山童司。いずれも午後7時開演。前売3000円(当日2500円)、高校生以下500円。日時指定。大江・茂山ダブルキャストセット券4000円。京都芸術センターTEL213・1000。http://www/kac.or.jp/