中国近代絵画の大家・斉白石(せい・はくせき、1863―1957)の没後50年に先立ち、京都国立博物館(京都市東山区)は6日から10月1日まで特別陳列「斉白石とその周辺」展を開きます。
 白石は、貧農の家に生まれながらも絵画、詩文、篆刻を学び、晩年水墨淡彩の独自の画風を確立して、現在の中国画壇に影響を与えた画家です。
 今回は、1927年から37年まで中国公使館二等書記官として北京に滞在した須磨弥吉郎氏のコレクションを中心に、白石やその師、弟子の作品など約60点を展示しています。
 作品収集のきっかけとなった「松堂朝日図」をはじめ、他人の評価をうのみにて自ら考えることをしない人たちを皮肉って白石が描いた「耳食図」、白石を引き立てた画家・陳衡恪(ちんこうかく)の作品などが展示されています。
 月曜休館。420円、高大生130円。10月1日より500円、高大生250円。同博物館TEL075・525・2473。