帝国大学から新制大学へ生まれ変わった京都大学の学生の生活を初公開の資料も使いながら再現する企画展「戦後の学生生活」が8日から始まりました。初日には京大関係者をはじめ、学外の高校生や一般の人びとなど普段の平日の約2倍の人びとが訪れました。
 関係者や卒業生から寄せられた資料の中から、終戦から1950年代までの写真やパネル、資料など計35点を展示。創刊時の「京都大学学園新聞」や、湯川秀樹教授の講義を受講した学生のノート、学生便覧などから当時の学生生活の様子がうかがえます。
 とりわけ目を引くのが学生のたたかいの記録です。1951年7月に京大学生有志が丸物百貨店(現在の近鉄百貨店)で開催した「綜合原爆展」の写真や、同年11月、昭和天皇の京大巡幸に際して多数の学生が平和の歌で迎える中で、全学自治会・同学会が手渡しを試み、大学当局から解散命令を受けた「天皇事件」の際の天皇への「公開質問状」(写真)等々。京都大学の反戦・自由のたたかいの歴史を実感させる貴重な展示といえます(S)。
 「戦後の学生生活」展は10月1日まで。午前9時半から午後5時。毎月第1月曜日休館。京都大学百周年時計台記念館1階歴史展示室。入場無料。問い合わせは京都大学文書館まで(電話075-753-2651)