8月1日に始まった「平和のための京都の戦争展」は、記録的な入場者数で、盛況のうちに 3日目を迎えます。
 オープンした1日は500人近い入場者で、今回の目玉企画である「シベリア抑留展」への関心が高く、抑留経験者やその家族が多数参観されました。2日は、学童保育や学級での集団参観が目立ち、700人を超す参観者で場内はあふれかえりました。
 今年初めて設置した「語り部コーナー」で、戦争体験や紙芝居・絵本の読み聞かせがおこなわれ、戦争体験のない若い世代に戦場の様子や暮らしの内容についての「語り継ぎ」がおこなわれています。
 「シベリア抑留展」では、資料の提供者でもある「棄兵棄民政策による国家賠償を勝ち取る会」の会員らが連日交代で参加し、自らの抑留経験や政府の姿勢(過去も現在も)がいかにでたらめであったかを参観者に熱心に訴えていました。


 今年の戦争展の特徴は「平和のために戦争の惨禍を語り継ぐ」です。戦争の実体験をさまざまな形で伝えています。テーマは、戦場、従軍看護婦、区葬、学徒出陣、治安維持法、引き揚げ、残留孤児、満蒙開拓などです。京都で今も続く問題では、大江山中国人強制連行事件やウトロの問題、中国残留孤児人権回復訴訟の問題などをとりあげました。
 「平和のための京都の戦争展」は8月6日(日)まで立命館大学国際平和ミュージアムで開催。お問い合わせは、TEL075・231・3149。(平和のための京都の戦争展実行委員会事務局次長・中村秀利)