「時間短縮で介護が味気ないものになった」「本当の『自立』助ける福祉用具が取り上げられる」。4月からの介護保険制度の「改正」で、介護現場でさまざまな問題が起こっていることが23日京都市内で行われたシンポジウム(「ホームヘルパーのつどい実行委員会」主催)で報告されました。
 シンポは、ホームヘルパーの立場から「改正」を考えるもので、府内各地からヘルパーやケアマネジャーなど240人が参加しました。
 パネラーのヘルパーは、生活援助の訪問介護が1回90分に制限されたことで、「とにかく時間がない。利用者も楽しみにしている会話もままならず、味気ない介護になっている」と現場の変化を報告。また、ケアマネジャーからは、軽度者(要支援・要介護1)が介護用ベッドを利用できなくなり、「転倒や失禁を防ぎ、『自立』のためのものなのに取り上げられる。不安の声も寄せられている」とのべ、利用者を無視した制度変更への批判が出されました。