2万人以上の府民と対話して
 私は、1月6日、3万人を越す府民のみなさんから寄せられたアンケートの思いにこたえて「憲法・いのち・くらし─心かよう」京都を何としてもつくっていきたいと思い、知事選挙への立候補を決意いたしました。この1ケ月あまり、府内各地をまわり、2万人以上の方とお会いし、お話をさせていただきました。京都市内も北部も南部も、くらしと営業の破壊、厳しい実態、府政への不満、思いを聞かせていただき怒りを実感しました。
 北部では、お医者さんの不足。弥栄病院でも舞鶴病院でも産科のお医者さんが確保できず、お産の予約を受け付けられない状態になっています。南部では、訪問したお寺の借景が切り崩され、「ひとこと前もって言ってほしかった」と言われたことばが頭からはなれません。京都市内では、伝統産業のあとつぎがいない、このままだと、とぎれてしまうと話された西陣織の職人さん、「環境を守りたい」と署名を集め運動をひろげておられる方などの声を聞かせていただきました。
 ふるさとを一生懸命に守りがんばっておられるみなさん、ものづくり伝統産業を守りがんばっておられるみなさんの心意気、憲法9条の改悪は許さないとの熱い思い、このままいまの府政がつづくと京都が京都でなくなる。もう待てない!今すぐ府政を変えたい、という思いがますます強くなってきました。
府民のみなさんの草の根の運動と力をあわせて、「府民が安心できる、あったか府政」をつくっていく決意です。4月9日何としても勝利させていただきますよう、心からお願いいたします。
冷たい府政からあったか府政へ
 いま、アスベスト、耐震強度偽装、ライブドア、米国産輸入牛肉など「規制緩和」のかけ声ですすめられてきた、国民の安全と暮らし切捨ての小泉「構造改革」に批判の声がたかまっています。
「格差社会」と貧困化への不安が高まり、「小泉改革を見直してほしい」の声が過半数を超しました。この小泉「改革」に、同感と言いながら府政をすすめているのがいまの知事さん。
病院や学校を採算がとれないからと、もうからないからとつぶしました。土木事務所や保健所の統廃合を強行し、その結果2年前の台風23号の被害を大きくしてしまいました。
安心して働くこと、安心 して子どもを産み育てること、病んでも老いても、安心して住みなれた地域で暮らすこと、あたりまえの願いがどれだけおびやかされていることでしょう。
私は、いのちの安心につながる病院や、子どもたちの教育の場である学校を、経営の視点で見ることに私は理解することができません。心のない冷たい政治です。いまこそ、「府民に冷たい府政」ではなく「府民といっしょのあったか府政」へと変えて行くことが求められているのではないでしょうか。官僚知事ではなく、私 衣笠洋子といっしょに、府民と心かよわせる京都をごいっしょに築いていこうではありませんか。どうかよろしくお願いいたします。
3つのキーワード
 私は、「府民に冷たい府政」から「府民が安心できる あったか府政」へと変えていくために、「くらしの目線」「府民のネットワーク」「憲法」を、3つのキーワードとして改革をすすめていきます。
くらしの目線で改革
 まず、府民とともに、くらしの目線で府政の改革です。
 アンケートに「子育てしやすい京都に、そのためにも医療費の無料化、保育所、学童、児童館の増設、充実を」「30人学級の実現を」とありました。その声に答えて、私 衣笠洋子は、子どもの医療費の助成を入院も通院も就学前までに拡充します。高校の統廃合を白紙にもどし、見直しをしていきます。小・中学校すべての学年で30人学級をめざします。子どもは日々成長していきます。そのための環境を整えて行くことが自治体の仕事です。そして子育て日本一の京都をめざします。
 また、介護保険料や利用料の助成を実現し、高齢者も障害者もだれもが安心して暮らせる京都をつくってまいります。今の府政は府民に痛みを押し付ける一方で、舞鶴の和田埠頭や、市内高速道路など、ムダな公共事業にはメスを入れていません。府政も家計と同じです。税金の使い方、使う順序が大切なんです。ムダをなくし、府民の願い実現にむけて府政を運営していきます。
 そのために私は、一期4300万円もの知事の退職金を返上します。知事室を開放して、いつでもだれもが気軽に知事と懇談できるようにしていきます。また、府県合併や道州制を主張するいまの知事さん、京都を無くすことに心が痛まないのでしょうか。府民の京都を愛する心がわかっていないと思います。府民のみなさんと心ひとつにして、日本のふるさと京都を守り発展させていくために私、衣笠洋子は、力いっぱいがんばっていきます。
府民の連帯・ネットワーク
 2つ目は、「格差社会」ではなく、府民の連帯・ネットワークを大切に「安心の京都」づくりです。
 いま、国民の75%の人が格差社会を実感し、「格差社会、これでいいのだろうか」と声が大きくなってきています。ところがいまの府政は「格差社会」をますます増大させる府政の運営をしています。伝統産業の予算を2億円に半減させ、大企業には1社に20億円も支援する制度をつくりました。大型店の出店も野放しです。商店街のみなさんが悲鳴をあげておられます。
 京都にはすばらしい自然と歴史、ものを作る力があります。府民アンケートにも、「若者に仕事を」「伝統産業を守り発展させるためにもあとつぎへの支援を」など切実な声がよせられています。
 私は、若者が希望をもって暮らせる京都、伝統産業育成制度や、住宅改修助成制度を創設し、大型店の出店規制条例をつくり、ものづくりの力が発揮される京都をめざします。ものづくり、伝統産業は京都だけのものではなく、日本の宝です。
 京都にはくらしを守る、地域を守る、産業を守るネットワークがあります。こうした草の根のみなさんと手をつなぎ「新しい京都」をつくっていきたいと思っています。ごいっしょに「安心の京都」つくっていきましょう。
憲法を暮らしに生かす
 そして3つ目、何よりも憲法を暮らしのすみずみに生かし、京都のよさと力が発揮される府政をつくるために力を尽くしていきます。
 私は、保育所ではたらき、「ひとりはみんなのために みんなはひとりのために」というテーマを保育を通して学び、母親運動に出会いました。「いのちを生みだす母親は いのちを育て いのちを守ることをのぞみます」このただひとつのスローガンを大切に、何よりいのちを守る運動に参加してきました。かえがえのないいのちの尊さ、いのちを守るそれは「だれもが健康で文化的な生活を行えること」をうたった憲法25条。「戦争はしない。戦力はもたない」をうたった憲法9条につながります。
 いまの知事さん「憲法9条を守る」とは言われません。それどころか全国知事会で「憲法改正論議を提起する」など「改憲」の旗振り役を果しています。憲法違反の自衛隊のイラク派兵についても当然視してきました。憲法9条変えてはならない、この声は国民の多数の声です。日本を戦争する国にしてはならない、この思いで京都から憲法守ろうの声を4月9日、全国に発信していきましょう。そのことが国会での憲法改悪にむけてのたくらみにストップをかけることになります。9条守ろうと運動をすすめている人たちに励ましを送ることができます。
 憲法守ろう、9条守ろうと京都から平和の願いを発信して日本の政治を変えていきましょう。ことしは憲法60周年の年です。60年にふさわしく5月3日、11月3日に憲法を守り生かすつどいを京都府主催で行います。この憲法手帳―衣笠洋子 知事の仕事として発行していきます。みんなで憲法を大切にする京都をつくっていきましょう。
お母さんパワーで
 先日、訪問しました茂山千之丞さんに「お母さんパワーで勝ちましょう」とおっしゃっていただきました。京都を代表されるような宗教者のみなさん、また多くのみなさんの励ましをいただきました。
 衣笠洋子は、手仕事の伝統がいきづくこの京都を「府民に冷たい政治」から「府民が安心できるあったか府政に」変えていきます。くらしの目線、府民の目線で、いのちを守り、憲法をくらしのすみずみに生かしていきます。そんな京都を、みなさんとともに力をあわせてつくっていきたい。どうかみなさんの大きなお力添えを心からお願いをいたします。私 衣笠洋子からの、新しい京都を作っていく決意とさせていただきます。ありがとうございました。