宇治市が市立大久保小学校の全面改築を進めている問題で、「宇治久世教職員組合」(山田吉彦執行委員長)が9日、石田肇教育長に、「消防署合築前提の『新基本構想』を白紙に戻し、新たな『大久保小改築基本構想』を求める申し入れ」を行いました。
 申し入れは、市が合築を前提にした「新基本構想」のまま改築を進めようとしているとして、同構想には▽南北V字型の校舎であり、いずれの教室でも日照に難がある▽廊下を隔てた向かい合わせの教室は、学習環境への影響や非難時の混雑などが心配される▽遮音や運動場面積確保のために建物間が異常に狭く、空間にゆとりがない、などの問題点があると指摘。
 「新基本構想」を白紙に戻すこと、父母や教職員の願いを十分反映させ、新たな「基本構想」による改築に早急にとりかかることなどを求めました。
 同小の改築をめぐっては、市が昨年9月市議会に、消防分署と同小を合築する計画を持ち出し、保護者らが反発。1万7000人を超える反対署名が集まるなど、反対の声が大きく広がり、市は昨年末に合築計画を断念しました。